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経理革命   儲かる会社に変える! 筆者 野本 明伯 (税理士)
第1章 「小規模事業主はつらいよ」 バックナンバー購読
第2章 「小規模事業の経理革命」
第3章 「会計事務所を120%活用せよ」
第2章 「小規模事業の経理革命」
1、経理事務が大きな負担になっていませんか?

■帳簿を付けることの本音

 いかに小さくても、事業を行っていれば必ずお金が入り、また出て行きます。
 簡単に言えば、それを記録するのが経理です。
 ひと月に売上がどれだけで、どのくらいの利益が出たかもわからないようでは、正にドンブリ勘定。
 そんな根なし草の行き当たりバッタリでは、経営とはいえません。
 どなたも頭ではわかっていることです。
 でも、本心のところではどうなのでしょう。経理なんて、なければ越したことないと考えていませんか?
 毎日の仕事に忙しくて、「数字なんて、あとからついてくるもんだ」という気持ちが
 どこかにありませんか?
 それも当然のことです。それでも、やはりマジメに帳簿は付けなければいけませんね。

 では、そんなに面倒な帳簿を、みなさんはなぜ付けるのでしょうか。
 それは、とにかく、「税金を正しく収めなければならないから」だと思います。
 もうちょっと率直に言えば、「税務署がコワイから」かもしれません。
 みなさん、いつ来るがわからない税務調査の日を想定して、必死で帳簿を付けているのです。
 あるいはもっと日常的な感覚で言えば、
 「会計事務所がウルサイから」という意見もあるかもしれません。
 そして、それ以外に経理を行う理由は見当たらない・・・というのが正直なところだと思います。
 はっきり言えば、「おカミ(税務署)に言われて、仕方なくイヤイヤ帳簿を付けている」というのが
 正直なところではないかと思うのです。

■経理事務の実態

 理由はどうあれ、みなさん帳簿をつけています。
 処理の量や内容は、業種によって異なっているでしょう。
 ここで、現在のアナタの事業の経理事務を思い浮かべてみてください。
 たとえば、社長の奥様が担当されて、週に一度くらいでまとめている方も多いことでしょう。
 従業員の一人を経理の兼任者として、まかせている場合もあると思います。
 もちろん社長ご自身が、休日などに時間をつくっておやりになっているという方もあるでしょう。

 いずれにしても、こんな悲鳴が聞こえてきそうです。
 「単純な繰り返しの取引だけど、量が多くて時間がかかる」
 「やっと休みがとれると思ったら、未処理分の伝票がたまっていたのを思い出し、ガックリ」
 「仕訳や勘定科目がわからず、起票できないことがある」
 「会計事務所は毎日こまめに付けろというが、とても毎日なんてできない」
 そうかと言って、簿記の専門知識をもった人を経理の専任者として雇おうとしても、そんな余裕はない。
 人は雇ってもいいが、経理専任ではもったいない。
 重要な数字を扱う業務だから、誰にでも任せることもできない。
 仕方なく社長や奥様が苦労している−−そういうケースが多いようです。
 アナタ自身のケースは、いかがでしょうか?

■小規模事業主のジレンマ

 それでも、経理事務が事業経営になくてはならない業務であるなら、
 経営者として真面目に真剣に取り組むのが当然です。
 ご自身の経営のこと、やめろと言われても頑張って取り組むはずです。
 しかし、実態は、前述のように「納税のため」だけの業務でしかない。
 毎日の経営に役立つわけではないし、かといって節税の役に立っているかと言えば、
 ほとんど意味がない。やってもやらなくても同じ。 しかし、絶対にやらなければならない。
 ---ここに小規模事業主のみなさんのジレンマがあるわけです。

 毎月の顧問料を払って会計事務所にお願いしている月次監査データは、
 だいたい2ヵ月後になって戻ってきます。
 9月分の伝票・帳簿を渡したら、戻ってくるのは11月の末か12月です。
 このとき担当者から説明を受けても、忙しく現実の経営に専念している経営者には、
 2ヵ月も前のことはあまり意味を持ちません。
 適当に聞き流して、あとはファイルにしまい込んでそのまま。
 これでは目隠しをして走っているようなものです。
 したがって、いつも資金繰りを心配しながら毎日を送っていたり、
 売掛管理が悪くなって請求業務が後手にまわってしまったり、
 しっかりした目標をもって経営を進めていくことが困難になったりしているわけです。
 これは、自転車操業の始まりです。

 しかし経営者としては、「過去の数字というのは、どうしようもない。そんなもの見たって、
 どうにもならない」というお気持ちがあるはず。それは、まったくその通りなのです。
 このような経理の現状では、いかにスーパーマン経営者であっても、
 経理を経営に生かすことなど不可能。
 事業の経営的な現在地点などわからなくても、とにかく仕事をとって、だぶん儲かるんだろうと思って
 バリバリ仕事をこなしていくしかなくなるわけです。
 こうして小規模事業の経理は、ますますやっかいモノになっていきます。


■経理の目的が変わる

 経理の本質的な目的というのは「納税のため」だけにあるのではありません。
 賢明な小規模事業主であるみなさんも、そんなことは百も承知であるはずです。
 「経理は、本当の経営のためになるもの。だけど、それができないのが、小規模事業なんじゃないか」
 そんなわかりきったことを、なぜここで繰り返し述べているのか。
 それは、そんなわかりきった常識がくつがえりつつあるからです。
 「世の中では、いま常識がくつがえりはじめてますよ」
 それが今回コッソリお話したい、”耳よりな情報”なのです。
 その前に、経理がいかに経営に役立つか、簡単に整理しておきましょう。

■経理は”経営パイロット”の重要なデータ


 会社というのは、利益をあげながら納税・雇用などの社会貢献を果たしていく存在です。
 年を追うごとに成長し、脱皮を繰り返して変貌を遂げ、より経営者の理想に近い存在に
 近づいていかなければなりません。
 個人事業にしても同様です。
 そのために、的確な目標を設定し、そこに到達する努力を重ねるわけです。
 その中核の役割をになっているのが、経理です。
 会社を飛行機にたとえてみると、
 経理はパイロット(経営者)が的確に判断して航空するためのデータとなるわけです。
 パイロットは、一定の時間で目的地に到着できるように、燃料を補給し、計器類をチェックし、
 必要な乗員を乗せ、食料なども積み込んで離陸しなければなりません。
 目的地というのは、会社の目標です。
 一定の時間というのは、会社の一事業年度です。
 燃料は資金、計器類は設備類、乗員は従業員というわけです。
 食料などは福利厚生や給与に当てはまります。

 <離陸の準備−経営計画の策定>
 さて、パイロットは離陸前に次のことを考えなければなりません。
 [1]目的地をどこにするか・・・・・・利益計画
 [2]燃料はどのくらい積むべきか・・・・・・資金繰り計画
 [3]乗員は何人必要か・・・・・・人件費計画
 こういうことをしっかり決めないで、フラフラと飛び立ってしまうのは、非常に危険なことです。
 次の事業年度が始まる前に、このような計画を描いておかないと、会社の成長も危ういのです。
 その判断は、前回のフライトにおける経験や実績にもとづいた的確なものでなければなりません。
 会社の日々の経理をもとにして、離陸前の周到な準備がなされるべきなのです。

 <航行中の業務−経営のやりくり>
 こうして、いよいよ離陸しました。
 事業年度末まで1年。その間、自動操縦にしておけば自動的に目的地に到着するかというと、
 残念ながら会社経営ではそうはいきません。
 飛行しながら、毎日毎日、常に次のようなことを考えていかなければなりません。

  ▼乗員(従業員)を乗せた飛行機は、本当に目的地の方角に向いているのか。
  ▼現在地は、どこなのか。目的地にどれ位、近づいているのか。
  ▼燃料の消費は計画どおりなのか。補給の必要はないのか。
  ▼乗員がたりないということはないのか。
  ▼エンジンは順調に動いているのか。
  ▼計器類が異常を告げていることはないのか。
  ▼乗員の士気は高まっているか。

 会社でいえば、新事業年度の開始時に立てた計画から大きくそれていないかを、
 リアルタイムでチェックするということです。つまり、

 ▼目標とした予算と現時点での実績を比べ、問題点を探り出して改善する。
 ▼無駄に使われている燃料を少なくする。
 ▼その分燃料が足りなくてうまく機能していない部分にあてる。
 ▼全体として足りなければ、早めに調達する。
 ▼必要な人材があれば、的確な給料で雇い、戦力とする。
 ▼従業員が目的意識をもって計画任務を遂行できるように環境整備する。

 などです。こうしたことは、すべての経営数値の情報がリアルタイムでパイロットである経営者に
 入ってこなければ不可能です。
 2ヶ月前の問題にあわてて対処しているようでは、すでに飛行機は墜落しているかもしれません。
 だから、現状のような2ヶ月遅れの経理は、経営者にとってほとんど参考にならないのです。

 <着陸体制に入る―予想利益を算出して節税対策に入る>

 
いよいよ年度末が近づいてきました。着陸です。
 場合によっては、まだ目的地の手前かもしれません。しかしそれでもいいのです。
 目標に到着するための改善努力は十分になされたのですから。
 利益計画と実績のズレなどは、着陸してからまたじっくり検討しましょう。
 とにかく最も重要な着陸業務を無事終えなければなりません。
 決算に近づいた会社にとって必要なことは、節税対策です。

 ▼現在どのくらいの利益が出ているのか。
 ▼年度末の時点でどのくらいになるか。
 ▼このままいけば、どのくらいの税金を納めることになるのか。

 これが着陸前(決算1ヵ月前)にわかれば、
 それまで燃料を節約していた部分(従業員への賞与や福利厚生費、広告宣伝費、設備投資など)に
 つぎこむことができるでしょう。
 リアルタイムの経理が実現できていて、その情報から決算時の状態を予測する。
 これは計器類(パソコン)の仕事になります。

 <着陸―決算の検討>

 無事着陸することができました。
 1年間の業績を振り返ってみなければなりません。
 予算と実際をいろいろな角度から分析し、反省点を明らかにします。
 そして、次のフライトにおける挑戦課題を見つけだし、離陸準備につなげるわけです。

 離陸と着陸の繰り返しによって、会社はより大きな目標に向かって一歩一歩成長していくのです。
 これまでは、それができるのは大企業か経理部門に優秀な人材のいる一部の中小企業でした。
 小規模事業主は、自分の現在地を知らなくても、燃料の残量がわからなくても、
 ただ倒れないように自分の”勘”をたよりに懸命に自転車をこぐだけだったのです。
 自分の専門の仕事だけに首を突っ込んで、お金のことはすべて結果にすぎなかったのです。
 それは、なぜか。答えは一つ、経理がむずかしく、非常に手間がかかったからです。

 経理の専門知識があり、それを経営航行に運用するノウハウを持っていて、
 しかも面倒な作業を一手に引き受けてくれるようなスーパーマンがいれば・・・
 個人事業や小さな商店のような所でも、教科書に載っているような経営ができるはずです。
 そんなスーパーマンの人件費は、よほど高いことでしょう。
 ところが、それを1台でこなしてしまうパソコンが登場しました。
 いや、いままでのパソコンとは、似ても似つかない、使い勝手は電卓のように単純な機械です。
 それが、「キャッシュレーダー Pro」なのです。


2、CASH RADAR Proの全貌

■経理やパソコンの専門知識は一切不要
  簿記の勉強をしたことがありますか?

 借方・貸方だの、勘定科目だの、七面倒くさいことばっかりです。
 ところが自分で事業を始めようということになると、そうした知識をもとにして、
 自分の会社の帳簿をつくらなければなりません。
 経理は専門外だとしても、経営者であれば求められるのです。
 そこで、税理士の先生にお願いすることになります。
 毎日の取引の伝票を起こして帳簿をつける。これを月に一度集計して、月ごとに試算表を作ってもらう。
 しかし実際には、領収書と銀行通帳と現金出納帳、
 請求書を渡して帳簿もつけてもらっているケースも少なくありません。

 パソコンを入れて処理するにしても、いままでの機械では、ある程度の専門知識がないと、
 なかなか立ち上げることはできません。
 つまり多くの経営者にとって、経理というのは、とても専門的で
 特殊な知識と技術と時間を必要とする業務だったのです。
 いえいえ、これから簿記の勉強をしてください、などと言うつもりはありません。
 電卓の達人になれ、というわけでもありません。
 経営者でなくても、まったく新しく採用したアルバイトでも、パートでも、
 慣れればすぐにできるようになるのです。
 パソコンといっても、電卓とほとんど変わりません。
 32個のキーが並ぶ専用キーボードを使って、それぞれの取引データを入れていけば終わりです。

 コンピュータは非常に早いスピードで進化しています。
 かつては、どうやって使っていいかがむずかしかったパソコンも、現在ではすでにテレビや電話や
 オーディオ製品などと同じように、スイッチを入れて簡単な操作をすればお望みのように
 動くようになっているのです。
 キャッシュレーダーは、そうした時代を先取りしたともいえる画期的な機械なのです。
 それぞれの取引内容や取引先に合った仕訳が、すでに機械に設定されていますから、
 たとえば出金ならば、専用のキーボードを使って、

  「いつ」(日付の数字を入力)
  「どこに」(取引先を画面から選び、「はい」のキーを押す)
  「いくら支払ったのか」(金額の数字の入力)

 を入力するだけで終わり。
 入金なら、

  「いつ」
  「どこから」
  「いくら受け取ったのか」

 を入力するだけです。
 仕訳の知識が必要ないだけではありません。
 今までは、毎日のように繰り返される取引までも伝票や帳簿にひとつひとつの取引ごとに
 日付、金額、取引先名、摘要を手書きし、仕訳の勘定科目名を記入する(またはゴム印を押す)。
 手間をかけていました。100円の取引でも伝票1枚に以上のことを記入する必要があったのです。
 記入ミスをした場合の訂正も面倒でした。
 キャッシュレーダーを使うとそれらの業務が、簿記の知識が無い人でも
 専用キーボードの簡単な操作だけで、早くすんでしまうのです。
 また、手書きの場合は電卓、ソロバンを使った集計業務も大変でした。
 キャッシュレーダーではその苦労からも開放され、
 訂正事項があっても集計のやりなおしなどということもありません。
 集計業務はコンピュータが最も得意とすることのひとつです。
 こうして入力されたデータは、そのままパソコンの中に記録されます。
 ただし、紙の帳簿の時とちがって現金出納帳に記録したものが、
 現金出納帳だけに記録されるわけではありません。
 1回の入力で、現金出納帳、銀行帳、売掛帳、買掛帳、手形帳など、その入力したデータに
 関係する全ての帳簿類に連動し、最低限必要な帳簿類が自動的に作成できてしまうのです。
 もちろん、消費税の区分処理なども一切気にする必要はありません。
 これなら、いくら多くの取引が発生する会社でも、1日の仕事の最後に30分くらい入力すれば、
 自然に毎日の経理ができていくのです。

 毎日の取引が終われば、経営者はつねにその日現在の会社のデータを見ることができます。
 キャッシュレーダーのスイッチを入れて、呼び出せばいいだけです。
 これによって、たとえば仕入れの量を調整したり、年度予算を月ごとに実績と
 対比させることが可能になります。
 こうした付加価値は、過去のとりひきデータを単に集計するだけの「過去会計」に対して
 「未来会計」と呼んでいます。
 リアルタイムの過去会計の集計が簡単にできるようになると、
 そこから経営パイロットの重要な片腕となる経理、つまり「未来会計」が可能になってくるわけです。
 これについては、あとで詳しく述べます。

 セキュリティ・システム

 しかし、誰にでも簡単に操作できるということは、
 会社の重要なデータに関していえば欠点になることもあります。
 しかも電話回線によってオンラインになっているわけですから、データの安全性が気になります。
 そこでキャッシュレーダーでは、暗証番号を入れないとデータが呼び出せないようになっています。
 ですから経理担当以外、従業員や外部の人がキャッシュレーダーのデータを見ることは不可能です。
 会計事務所とオンラインで結んでいる場合も、データを暗号化して送るようになっていますので
 外部に漏れることはなく、安心です。

■経理革命の切り札、未来会計

 ここまでは、経理の基本業務です。
 会社として最低限やっておかなければならないことを、いかに省力化して行こうかということでした。
 過去の実績を集計する経理ですから「過去会計」と呼ぶことにしましょう。
 過去会計は税務申告に必要な業務ですから、どこの会社も行っていたはずです。
 ただし、キャッシュレーダーによって大幅な省力化が可能になったということです。
 おおまかに言って、最終的には従業員の伝票や、帳簿を記帳していたときよりも
 処理時間は5分の1以下になるはずです。
 しかし、それだけではありません。
 キャッシュレーダーが小規模事業の経理に起こした革命というのは、
 これから先の「未来会計」の話なのです。
 いままでは、過去会計業務で出てきたデータは、いわば税務署のためのものでした。
 申告したら、ファイルにしてしまいこんで終わり。
 会社の歴史の藻屑と化していたのです。しかし、これからは違います。
 小規模事業の経営者たちは、大企業の経理部も感心するような、
 おそるべきことをキャッシュレーダーを使ってやり始めているのです。

 【1】予測税額

 第一に、節税対策です。
 法人でも個人でも、事業者というのは一事業年度で得た利益に対して一定の税金を国や都道府県、
 市町村に払うことになっています。
 利益が多かった年は、それに応じて支払う税金の額も多くなるわけです。
 そこで、利益が多い年には節税対策が必要となるわけですが、
 小規模事業主は、このときにいつもジレンマを感じることになるわけです。
 なぜでしょうか。

 たとえば、9月30日が決算のA社があるとします。
 9月決算ですから、申告書の提出期限は11月末日です。
 A社を担当している会計事務所は、決算事務は11月になってから始めます。
 つまり9月決算だと、その年度の売上や利益が計算されて、
 では税金がいくらかというのは11月になってからというわけです。
 次の事業年度が始まって2か月もたとうとしているところに、ようやく、
 「前年度は利益が出ました。納める税金は500万円です。」などと言われて、
 経営者はビックリしてしまうのです。
 しかしいくらビックリしても、前年度に出てしまった利益は減らすことはできません。
 「前年度は、ずいぶん社員を働かせてしまったからな。そんなに税金を払うことになるんだったら、
 特別賞与を出してあげれば・・・」などと後悔しても、あとの祭り。
 500万円の税金は、支払うしかありません。
 そこで、経営者は、「これだけの利益が出るということが、
 せめて9月の始めにわかっていればなあ」ということを痛感するわけです。
 実際には、9月の初めの段階では、7月のデータもそろっていなかった状態でした。
 これまでの会計事務所の業務の流れでは、どうしてもデータは1〜2ヵ月遅れになります。
 経営者としては、諦めるしかなかったのです。

 しかし、キャッシュレーダーが登場して一変しました。
 9月決算なら、8月中に、当期末の利益を予測し、今年度の予測税額を割り出し、
 決算までのあいだに行なえる節税対策案も立ててくれるのです。
 「ウチは税金なんか出ないから、そんなもの必要ないよ」
 そういう方も、おられるでしょう。
 しかし、そういう考え方は経営者としての前向きの姿勢に欠けていると思います。
 赤字だということが分かれば、
 ゴールを目の前にしてなんとかプラスにしようと頑張るのではないですか。
 何とかトントンにしよう、あるいはそれに近づけようと努力するはずです。
 決算前に予想利益を知ることによって経営努力が刺激されれば、
 やがて気がついたら黒字会社になっているのです。
 ただの結果として赤字が出てくるだけでは、それはもう終わってしまったことですから、
 「また今年もマイナスか」くらいの気持ちしか起きません。
 これでは進歩しないのです。
 前もって予測利益を出して見ることは、利益が出ない会社にも大切なことなのです。

 【2】利益計画

 新事業年度が始まれば、どの経営者も「今期は頑張ろう」と思うものです。
 そして、経営者なりに年度計画というものを頭に描くことでしょう。
 しかし、会社が発展するかどうかの分かれ目は、その頭に描いた計画を
 実際の数値にして紙に書くかどうかです。
 紙に数字を書くことによって、計画は初めて明確になるのです。
 実際の数字を見るのは、これまでは帳簿でした。
 しかしキャッシュレーダーでは、画面ですぐに呼び出すことができ、
 さらに自由に当期の予測を行うことができます。
 キャッシュレーダーを操作しながら、アナタは自由に目標とする計画を数字で表していくのです。

 しかし、そう考えていくと必ず矛盾が出てくるはずです。
 最後にマイナスになってしまったりする。
 「あれれ、これではダメだ。どこに問題があるのかな」と考える。
 「ということは、もっと利益率を上げなければダメだ。売上をこれだけ上げて、
  経費はここをおさえよう」このように計画を何度も修正していきます。
 すると、「これくらいなら頑張れるだろう。よし、これで行こう!」という数字がつかめるわけです。
 この作業によって、次の決算で到着すべき本当の目的地というものが見えてくるわけです。
 これが利益計画です。
 何となくの勘で、頭の中で適当に考えていても、
 日々の忙しさの中に埋もれてしまい経営には役立ちません。
 実際の売上や経費などを十分に検討し、その改善点とだきあわせで計画を修正していき、
 最終的に到着すべき目的地を明らかにしていきます。
 検討と修正を自由に行えるのが、キャッシュレーダーなのです。

 【3】予算管理

 キャッシュレーダーを活用してつくった予算は、現実の数字をバックホーンにしていますから、
 絵に描いた餅ではありません。
 したがって、経営のパイロットであるアナタがうまく会社を操縦していけば、
 目的地に(あるいは少なくとも目的地の近くに)うまく到着できるようにできています。
 しかし、1年というのは長いものです。最初は意気ようようと決定した利益計画でも、
 徐々にその熱意は薄れていくのが人間というものでしょう。
 そこで大切になってくるのが、予算の進捗管理や予算と実績との対比です。

 キャッシュレーダーでは、作成した利益計画書の数字を、会社の予算に落としこんでいきます。
 そして毎月、予算と会社のリアルタイムの経営データを比較してチェックを行うのです。
 これが月次の予算管理です。経営者というのは、当然会社のトップです。
 キャッシュレーダ−の客観的なデータをもとにいちいち誤りを指摘してくれる人はいません。
 自分で考えるのです。その方法が予算管理なのです。
 利益計画と予算管理こそ、経営者の相談役なのです。
 「そんなこと言ったって、予算と実績は差が出るものでしょう。
 そのうちに、いつも意味がなくなってしまうんですよ」とおっしゃる方もいるでしょう。
 しかし、本当に意味がないのでしょうか。いえ、大いに意味があります。

 予算と実績は、差があるからこそ意味があるのです。
 予算と実績が常に一致するなら、予算なんて立てる必要はありませんし、経営者は必要ありません。
 目標と実績に差があるからこそ、「なぜ差がでるのだろう」と考える。
 そこから経営というものが始まっているのです。
 現在、経営者が操縦する飛行機が、目的地までのどこにいるのか。
 残りの時間で安全に到着するためには、どれだけスピードをあげなければならないのか。
 そのための燃料(資金)はどうか、乗員(従業員)の動きはどうか。
 そういうことを、予算を手がかりにして、毎月考えてみることが必要です。
 キャッシュレーダーは、全ての経営者に予算管理を可能にしたツールです。


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